片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

物語を見つける旅➅

ソウルの国立中央博物館で3時間ぐらい歩き回った。 途中休憩にベンチやソファがふんだんに設けられ、喫茶店やカフェ、レストランも館内に併設され、1日中過ごせるようになっている。 鑑賞の途中、韓国語でのツアーガイドがとても丁寧に情感をもって案内をし…

物語を見つける旅⑤

観光客で人がたむろするところはつまらなく感じる。 観光客慣れした現地の人とはお互いビジネス会話でショッピングだけならよいだろうけれど、日本人のニーズを先取りしすぎるのが気に入らない。 旅なら未知との遭遇と発見が一番の目的だ。 宮殿や博物館、美…

物語を見つける旅④

ソウル市庁舎の近くに宿をとったので、近くのすぐ近くの徳寿宮という朝鮮王朝最後の皇帝が最後に過ごした宮殿に行ってみた。 ほかの宮殿と比べるとこじんまりとした宮殿ではあるのだが、それでもソウルど真ん中にでありながら喧噪から隔離されるほど静けさの…

物語を見つける旅③

私の旅は、地元人がありきたりで当たり前と思えるような、外部の人間からでないと分からないその場所らしさの面白さの発見だろうか。 今回のソウルは朝の6時に下町の銭湯に行ってみた。 零細町工場密集地域のウルチェロ3街あたり、タクシーも通れないような…

物語を見つける旅②

2015年以前には毎年1回ぐらいは韓国へ遊びに行っていたのだが、8年も経ってしまうと搭乗手続きやら現地の土地勘やら旅のコツを忘れてしまう。 そもそもこのコロナ禍を経て、出入国の手続きの混乱や戦争による燃料費の高騰、そのダブルパンチを食らった航空業…

物語を見つける旅①

8年ぶりにソウルに行ってきた。 韓国、ソウルの変化はものすごい速さだ。 変わらないのは宮殿と南山タワーと博物館、そしてソウルを囲む山なみぐらいだろう。 ここを訪れる観光、そして観光資源の流行もどんどん変わっていく。 韓国が観光のできそうな情勢に…

ソウル、韓国

月末にソウルへ遊びに行くので最近の情報を収集しようとネットで検索してみると、韓国旅行マニアの人が、特に女性に多く、ブログなどで旅行記などが沢山でてくる。 テーマはショッピング、食、美容、コスメ、K-POPの推し、などなど。 ハングルも学んだ方も多…

白衣観音

坐禅に通うお寺で今月、白衣観音様の御開帳があるという。 造立からこのお寺で333年も大切にしてきた観音像とのこと。 ふと、群馬県の高崎の白衣観音像が心に浮かんだ。 晩年の父が高崎観音を見てみたい、と父にしては変わったリクエストだった。 高崎駅は上…

グレイハウンド

初めてバックパッカーで一人旅をしたのはアメリカのグレイハウンドというバスの一か月期限付きパスを買った時。一か月乗り放題だった。 その時はロンリープラネットという地球の歩き方みたいなガイドブックを持って行った。バックパッカーではなくて、アメリ…

旅の計画順序

旅を計画するのに、今までは時間的制約に合わせてから場所を選んでいた。これからは今まで行っていない所、行けなかった所へ自由に計画したい。 計画の材料は何処へいくか、何日行くか、何時行くか、から始まって詳細を決めていく方法が一つ。 もう一つは具…

ついでの旅

阿佐ヶ谷でちょっとしたの用事済ませて、ふと、このまま帰るのももったいないような気がしたので少しぶらついてみることにした。 中杉通りという道路がJR阿佐ヶ谷駅に交差しており、緑の見事なケヤキ並木が続いている。駅前から商店街が何本かある。 アーケ…

アロマ体験施設

原宿の閑静な住宅地にあるAEAJグリーンテラスというアロマを感じる建物に行ってきた。隈研吾さんのデザイン建築でもあり、ヒノキをふんだんに使いつつも鉄筋の建物で、建物に入るとヒノキや植物の匂いに包まれる。 五感のなかで嗅覚が一番抽象的な感覚ではな…

南フランス城壁のある小さな村

南フランスにセギュレという城壁のある小さな村に一か月ほど滞在したことがある。そこにはドイツから移住したオーナーがアトリエや工房を兼ねた宿を経営しており、大変よくして頂いた。 オーナーさんはアーティストを集めて、明るく優しく楽しく、クロッキー…

海外旅行の効能

旅の最終日は寂しいような、ホッとしたような、しばらく忘れていた日常生活が懐かしいような、そんな気持ちがマーブル状態になりながら、荷物をまとめる。荷物をまとめながらも、次に来たときにはこうしよう、ああしようなどアイデアも浮かんでくる。エアポ…

暁の寺

バンコクのお寺で一つだけ見たかったのはワット・アルンというお寺。朝から日差しが強く、ホテルの玄関にグラブタクシーを呼ぶ。アプリの初利用で少しドキドキしてみる。来る予定のタクシーが何処にいるのか、ナンバープレートは何番かなど確認の表示が事前…

10年前の海外旅行と現在

思えば丁度10年前、初めてバンコクに旅行に行ったことを思い出した。10年前ひと昔とはいえ、今はテクノロジーのお陰で旅行の仕方も随分楽になった。10年前は旅行会社でホテルと旅券と送迎セットツアーを選んだ。バンコクはガイドブックを片手にガイドブック…

市場で働く人たちの定食屋

旅先での食事は外食中心なのでついつい食べ過ぎて胃に負担が掛かってしまう。なるべく腹八分目にして次の食事などの余裕を持っておきたいのだけれど、朝はホテルのビッフェ、昼は屋台などの軽食、夜はレストランなどなど、一食ぐらい抜かないと食い意地だけ…

驚異の朝食ビッフェ

バンコクのホテルの朝食バフェは圧倒的な品数、料理の種類のバラエティーに富んでいる。パンもベイカリー並みの品揃えで、フルーツジュースも10種類ぐらい並び、タイ料理は麺類から、カレーや炒め物などなど、日本料理はうどんや巻きずしやら味噌汁やら、チ…

海老三昧

ナコーンパトムのお寺からバンコクへ向かう幹線道路に大きな体育館のようなレストランに入ってお昼ごはんをとる。このレストランはエビ料理に人気があるとのことで、駐車場は一杯、店内も体育館のような広さに満員の上、席を待つひとで受付はぎっしり。ほど…

笑顔と合掌とサワディー・カー

ジャングルからバンコクに戻ってきた。ジャングルでは水のシャワーを浴びて電気のない生活だったので、このホテルでの深いバスタブと熱いお湯がありがたく、ホテルに着くなりゆっくりとバスタブに浸かる。あの川の上の生活を思い出しながら。 あんなにエビを…

ナコーンパトム仏教伝来の地

バンコク圏内に入る1時間前ぐらいにナコーン・パトムという古い都があり、中心にプラ・パトム・チェーデイーという大きなお寺がある。そこに寄って祈りをささげる。タイで一番古いお寺ということだが、何度か改装されて現在あるのはタイの王様ラーマ4世の頃…

ジャングルからメトロポリスへ

エナジーフリーの川の上の宿も2日目の晩。jジャングルのこの宿にも体が馴染んで、この太陽中心の時間の流れの暮らしも心地良く感じられるようになってきた。明日はここを去ると思うと寂しいけれど、またバンコクの喧騒と日常に復帰するだけのこと。この風景…

象と水かけ遊び

象と散歩をしながら川へ向かう。ゆっくりと歩く象たちと観光客はおしゃべりをしながら歩き、一緒に川へ水浴びに向かう。途中、象の好物のおやつの葉っぱを皆で山のように刈り取ってピックアップトラックに積んで川のほうにもっていく。象は水浴びが得意だ。…

エレファント・ワールド 象保護センター

川の上の宿から象の保護区へ向かう。象は大好きな動物だけれど、動物園で遠巻きに見るぐらいの接近度。触れ合うなんていうことは日本では飼育係にしかできないことだ。保護区の敷地内に入ると象がポツリポツリと見えてきてドキドキしてくる。保護区は広く象…

川の上での朝食

鳥の声で目が覚める。とても近くに鳥が来たようだ。朝6時、まだ暗い。暗さに慣れてほんの薄明りでも何かが見えてくる、視覚というよりか別の感覚も鋭くなっているのだろう。床板の隙間から川面が見えてくる。昨日の夜は暑く寝苦しかったのだけれど朝は肌寒く…

エナジーフリーの宿で働く人たち

川べりに浮いた筏の宿の吹き抜け廊下にハンモックがいくつもぶら下がっている。夕食までの時間をハンモックに揺られながら川の流れる音を聞き続ける。筏の部屋が並列に50部屋ぐらい数珠繋ぎになっている。廊下のテーブルにあるオイルランプを一つ一つ丁寧に…

エナジーフリーの宿

ジャングルといっても鬱蒼とした影の深いジャングルではなく、日差しがまんべんなく入ってくるような低木の明るいジャングルの中の川沿いに船着き場がいくつかある。クワエ川は流れが速そうに見えるけれど激流になるほどの障害物もなく平たい流れの川だ。ボ…

食わず嫌い

バンコクを離れて郊外に出ると高層のビルのある地方都市というものがない。バンコクの郊外になってしまえば交通手段は車中心になってくる。バンコクから小一時間で畑のが広がったり工場用地のようだったり、ポツリポツリ住居が点在したり、建物は密集してい…

連合軍捕虜収容所にて

カンチャナブリというミャンマー国境に近い地区へバンコクから車で移動する。クワエ川という河からボートで上流のジャングルにある川沿いの宿に行くのが目的。カンチャナブリで一旦下車して観光と昼食を取る。 カンチャナブリは第2次世界大戦の遺構と慰霊の…

バンコク朝のスケッチ

バンコクは朝から熱い。昨日夜散歩した賑やかな歓楽街に朝早く起きて行ってみた。あのドンチャン騒ぎは嘘のように静まって肉体の門は閉まっていた。打って変わって食べ物屋さんの屋台がズラリと並び、人が群がっていた。おかずとご飯をせっせと詰めたものを…