造立からこのお寺で333年も大切にしてきた観音像とのこと。
晩年の父が高崎観音を見てみたい、と父にしては変わったリクエストだった。
高崎駅は上越・信越方面への分岐点になる駅で山登りやスキーに行くときの通過点で、何度も通り過ぎることがあったが降りることはなかった。
高崎に着くたび、そして離れるたび、この巨大な観音像は小高い山にすっくと立つ姿を駅や電車内から見ていた。
高崎駅をいつも通り過ぎながら眺めただけだったので、観音様の前に一度は行ってみたいと言う。
駅からタクシーで15分ぐらいだったろうか?
白衣観音像は青い空の中にぽっかりと白くそびえて、近づくにつれ迫力をまして、細部表情も見れるぐらいになってくる。
白衣観音像はその衣の大きな特徴は、頭から布を被り、裾までのドレープのデザインが優美で、お坊様が着るような袈裟や法衣のデザインではない。
孫悟空に出てくるようなファンタジックな観音様。
その白衣観音様だけを見るためだけに高崎駅に初めて降りた、あの日を思い出した。
白衣観音様は古くインドから崇拝されていたというらしい。ピウプより。