片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

川の上での朝食

鳥の声で目が覚める。とても近くに鳥が来たようだ。朝6時、まだ暗い。暗さに慣れてほんの薄明りでも何かが見えてくる、視覚というよりか別の感覚も鋭くなっているのだろう。床板の隙間から川面が見えてくる。昨日の夜は暑く寝苦しかったのだけれど朝は肌寒くなっている。色とりどりの鳥の声が朝はあちらからこちらから、雑音ではなく何か調和とリズムをもってだんだん仲間が増えてくる。一体どこに居るのだろう。7時頃待ち遠しかった太陽の明るさが嬉しい。朝ごはんにダイニングへ行く。着席するとモン族のお嬢さんがコーヒーを持ってきてくれる。続いて焼きたての目玉焼きとハムとウインナーのお皿を持ってきてくれる。お嬢さんがコンロでトーストを焼いてくれる。それだけで満たされる朝ごはん。岸側から象が象使いにと一緒にやってくるのが見えた。突然なんのアナウンスもなくのっそりのっそりと。宿のお客さんは朝ごはんをやめて象のほうに寄って激写している。象は人に慣れているらしく巧にお鼻で人に触ろうとしている。朝ごはんを食べに来たようだ。パオーンの一声もない寡黙な象だ。

 

まだここに来て一日もたっていないのに、ずいぶん長いこと時間が経ったような気がしてくる。