片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

無名、無残

無名という中国の映画を観に行った。

トニーレオンは香港の大御所俳優で彼が出演するというだけでも作品クオリティは確保できそうだ。

時代設定が1931年から1946年の世界大戦の上海ということで、アン・リー監督のラスト、コーショントニーレオンを思い起こしてしまう。

俳優と作品の出会いのタイミングが合致してトニーレオンが素晴らしく印象に残るキャラクターを演じた。

 

今回の映画では久しぶりのトニーレオンはがだいぶ往年の俳優になってしまい、役の設定からして年を取りすぎてしまったのを若作りしなければならないようだった。

観ているほうは、昔のトニーレオンの男の色気の残骸のような無残さを感じた。

作品は戦時中なので日本国軍人がトニーレオンの上司で日本人も出るのだが、エキストラは中国の方で、日本語のセリフも多い。

中国人俳優が日本語のセリフは違和感があるし、日本人俳優のセリフも多分脚本が中国語のコンセプトなのか分かり辛く、映画の内容が入ってこない。

映画鑑賞は映画が観客を強く引き込んでくれなければ楽しめない。

 



没入感がなければ舞台裏ばかりが気になってしまう。ピウプより。