年末大掃除ならぬ年末の体の垢落としをスーパー銭湯にて施してきた。
脂っぽいペースト状の垢が出るわ出るわ垢というのは体が汚れているように感じなくても垢は積もり積もっているのだ。
お湯につかったりサウナに入ったりしながら毛穴を開いて肌の表面を柔らかくしてから垢すり=てみりをする。
特別な垢すり布で思い切り体が擦られているのだけれど思いのほか痛くないのは垢を知り抜いたてみりの技術があるからだろう。
垢擦りをしてもらってふと古い古い記憶が蘇る。
幼いころ父がお風呂に入れてくれた時のあの感覚。
子供の体を洗うのに、とにかくタオルでごしごしと、まるで洗車モードの力の入れ方であった。
私の父は潔癖症というか、彼の故郷の言葉ではきせんやみ(茨城弁)という性格だったらしい。
そうだそうだそういえば父はこんな感じで体を洗ってくれてたんだ、てみりのトリガーが私の古代の記憶を呼び起こした。
垢すりを終えて心も体も軽くなって、お肌も赤ちゃんのようにすべすべになる。
自分はいつまでも自分のままではなく垢のように細胞はどんどん入れ替わり自分も変容していくのだった。ピウプより。