最近ご隠居同士の会話は、おいしいもの、そして体にも良いものは何かをシェアしている。
それは例えば今は長野のどこどこの蕪がおいしいとか、どこどこの磨きニシンの煮物がそろそろ売りに出てくるとか、アユのこぶ締め職人はとうとう高齢で作るのをやめたとか…かなり和食の美食オタクな会話。
近くの昆布問屋さんが小売りもしていて、ちょっと一見さんが入るには勇気のいるお店だが、そこに昆布料理の美味しいお惣菜があることを先輩ご隠居から教えてもらい、寄ってみた。
色々なお惣菜や小さなお握りの数々と味見を振舞ってもらい、何を求めたらよいかわからなくなってしまったが、そもそもここに来ようと思ったのはゴボウ茶が欲しかったからなのだ。
綺麗な店員さんは昆布に詳しくおいしく昆布を食べる方法や、ゴボウ茶の出し方など教えてくれて、地味な伝統素材だけれど昔より調理法や利用法が進化してきていることが面白く、入り浸ってしまった。
昆布はおでんぐらいしか使うこともなかったけれど今度はいろいろ試してみよう。
昆布を食べてお肌もピカピカに。
インスタではどこのお店でこんな一皿を…というカラフルで刺激的なビジュアルでないと意味がないけれど、インスタしないご隠居はこの地味な昆布のルックスのパワーを知っている。ピウプより。