片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

信じて身を任せるガンジス川

ガンジス川の朝は早い。

朝の4時に起きて荷物をまとめる。

このままホテルを出てボートに乗り、ガンジス川の沐浴風景を見に行く。

まだ外は真っ暗で車に乗り込みガンジス川の近くまで向かう。

川の付近が建物が立て込んでいて狭い路地が迷路のように作られている。

岸辺のガードに近づける広い路に出るとすでに沐浴を目的とするインド人の方たちが川面に向かっている。

日が昇りそうな気配が薄っすらと空を照らし始めるころ私たちはボートに乗った。

静かな水面は波もなく美しいけれど科学的に考えれば恐ろしく汚染されている。

そんな水面に躊躇なく体を沈めていく人たちは信じて安心しきって川に身を任せている。

地平線と水平線しかないこの場所に清々しく静かに太陽が昇る様子はここだけで見ることのできる風景だろう。

このガンジス川の水に触れてみたら?とガイドさんに勧められて恐る恐る人差し指だけ浸してみる。

すぐに人差し指を除菌クリーナーで拭く、軟弱な私たち。

帰りに路にプラスティックのタンクがズラリと売られている。インド各地から沐浴においでになった人たちが来れなかった家族や友人にガンジスの水を汲んで帰るらしい。甲子園の砂を持って帰る高校球児のように。ピウプより。