プリンスが好きで殆ど私のBGMがプリンスのアルバムだった。
そんな時期があった。
今思えば何故あんなにのめり込んで、聞きほれていたのか不思議だ。
ミュージシャンに心酔してほれ込んでハマりにハマる時ないかしら?
初めて彼の曲を聴いたときは、理解できないが、もう一度聞きたい気持ち悪い音楽
という感じで、プロモーションビデオもここまでやるのか!という見てはいけないもの
を見たような衝撃。
そしてあの爬虫類的なスタイルもパフォーマンスもスタイリッシュと
思えるようになった。
盲目的であったからというのもあるかもしれないが、
パープルレインの頃のプリンスの勢いは破竹だったのは確かだ。
音は新しくて、実験的でもあり、歌詞もエロティシズムが鮮烈だった。
パフォーマンスも衣装もダンスも凝りに凝ったエンターテインメント。
自分のアルバムも矢継ぎ早に出しまくり、
子飼いのバンドは沢山あって、プロデュース力も素晴らしく、
ビジネス感覚も尖っていた。
ゴスペルっぽくて、ファンクで、ハードロックで、ジャズで、オタクっぽい
カラフルな品揃え、それでいてベストヒットになるのだから、
突き抜けたものを持っていたのだろう。
プリンスは急死してしまったけど、
ハイヒールはいて高いところから飛び降りたり。
あれだけ踊り続けてれば股関節もボロボロだったろう。
ヘルシー&クリーンなプリンスも強烈な鎮痛剤なしではつらかっただろう。
でもそれだけ音楽に身をやつすことができた天才は。
いつもハマった音楽だけで乗りまくる私をよそに、
あなたはいつもどんなものも平等に音楽を聴いていた。
だから、面白い光を放つものを見つけるのが上手かったね。
いつもこんなのあるよ、って教えてくれて。 ピウプより。