こどもの頃鉄棒で逆上がりできた?
わたしは全然出来なくて、放課後毎日少しでも練習することにした。
練習すればできるんじゃないかと思って。
運動神経の良い子は体がコツをつかむのが早い。
そういう子の逆上がりを分析して、
よし、今日はあの腕をまねしてみよう、
今日は蹴り上げる場所をあそこらへんにしてみよう、
とか、いろいろ研究しながら放課後の残業。
そんな私を見て、体育の得意な子が面白がって放課後コーチを
してくれることになった。
やはり誰かに客観的アドバイスを得ると、俄然習得力が上がってくる。
1週間で完璧に仕上がったときの嬉しさは今も覚えている。
体育の得意は子は、次の夏休みプールで水泳も教えてくれて、
ホントに有難かった。
彼女も真面目に真剣に取り組む私の成長が嬉しかったんだと思う。
出来るようになると、抱き合いながら一緒に喜んでくれた。
その子と私の体育プロジェクトは終わり、
ほかに共通の趣味や遊びもなく、縁遠くなってしまったが。
プールで会えばにっこりとほほ笑むくらい。
そして現在、ヨガで出来なかったポーズが、ある日ひょっこりと
できるようになると、あの時の嬉しかった感覚が蘇ってくる。
この単純な喜びがあると何でも熱心に取り組める。
日々のほんの少しの積み重ねで、だれでも、いつでも、
いつか知らぬ間に成長できているのだ。
あなたと毎日セリフのレッスンに励んで
私のように言葉が苦手の性格の人間には、セリフというものが、
人生にどれだけ役に立つことか、ということが解った。
あのコーチングのお陰で私は精神的にタフな人間に成長できたんだよ。
ここではこの役、あそこではあの役と考えながら。ピウプより。