片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

安全な文部省推薦の映画

いまでも文部省推薦の映画ってあるのだろうか?

子供の頃文部省推薦の映画鑑賞ということで

公民館のようなところで映画鑑賞が何度かあった。

品行方正な主人公が善意と思いやりある大人たちに助けられ

予定調和のハッピーエンディングみたいなパターン。

 

子供心に偽善とはどういうものかを知るための、

リアリティ、臨場感はまるでなく、

風紀委員によるプロモーションのようなものを見せられていたような。

何というか物足りない。まず危険な香りはしない。

 

感想文でよい成績を取るには賞賛すべきか、はたまた、

子供らしく正直にナンセンスさを語るべきか。。。

子供は大人が思うより現実をこっそり知っていて戦略的なのだから。

 

昨日映画を見に行った。

世の中に悪い人はいるけれど

そんな人の中にもホントは善良な人もいて

人生色々訳があって、悪事もしなければならず、

その悪事も悪事と言いきるには微妙な悪事で。

それでも最後はみんなそこそこうまく行って良かった、みたいなエンディングで

なんだか文部省推薦の映画を思いだしてしまった。

 

きっといろんな偉い人が注文をいっぱい出して

あれはダメ、これはダメ、

あれもダメ、これもダメ

ってカットしすぎると、丸くなって、掴みどころなくなって

なんだか眠くなるような、なにが言いたいのか解らなくなってしまうのか。

 

映画には新しくて、今までなかったような、知らなかった価値を感じたい。

それには汚いものも、危ないものも、美しいものも、優しいものも、

醜いものも、隠すことなく晒すことが、源泉なのだと思う。

 

映画を一緒に見に行ったことはなかったね。

映画って一人で見に行くものかな?

でもお互い見たものの感想を話すのは楽しいよね。ピウプより。