ニューメキシコの青く雲のない大きな空とドライな空気で
心がどんどん軽くなってゆく。
ある日ジョージア・オキーフの終の棲家、牧場あとのゴーストランチへ行った。
オキーフの巨大な作品はあの乾いた明るい透明で清潔な空気へ鑑賞者を包み込む。
あの作品の色はニューメキシコの自然の色だろう。
太陽と影のない昼、太陽の下ではすべてが鮮明な色あいだが、
時が止まったかのように動きがない。
ただ遠くから来た風がにゆっくりと通り過ぎてゆく。
広大で静に止まったこの土地で一瞬のように日が沈み漆黒に。
人間の光はぽつんとひっそり、膨大な数の星は空一杯に輝き始める。
彼女の作品がニューメキシコの空気そのものだ。
わたしの頭の中のコレクションは作品とその周りの空気と空間が
展示されている。
オキーフ展をあなたと一緒に見に行ったかしら?
またMOMAに行きたいな。 ピウプより。