片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

大切なノイズ

近くの幼稚園から子供たちの元気に遊ぶ声がきこえてくる。このノイズは嫌いじゃない。子供たちが安心して遊び喜ぶのは平和で安全で生命力のノイズ。良いものである。音として埋没してしまい、空気に溶け込んでしまうようなノイズは心をニュートラルにしてくれるような作用がある。

田んぼに囲まれた親戚の家で夜を過ごした夏休み、あの頃は蚊帳を吊るして窓を開け放って外気を入れて夜をすごした。田んぼからカエルの大合唱が聞こえてくる。外気に溶け込んだこのノイズが深い眠りに送り出してくれる。朝は日が昇れば蝉の大合唱が始まる。禅僧の関大徹老師が坐禅の時に蝉の声をありがたく感じたという。確かに蝉の声は頭を空にさせるような集中力を促してくれそうだ。

海の波が打つ音、川のせせらぎ、鳥のさえずり、木の葉の風でこすれ合う音、自然のノイズはふと思いがけず頭にスペースを作り出してくれる。

 

 

ボルネオにテナガザルの唱を聞きに行く研究者のコラムを新聞で読んだ。テナガザルは合唱もするらしい。叫び雄叫びではなく、唱を歌うらしいのだ。私もボルネオにサルの唱を聞きに行きたい。ピウプより。