韓国の会社組織で働くのは熾烈だ。
何年か前、大韓航空の創業者一族の一人であるナッツ姫(事件以降からそう呼ばれるようになった人)機内搭乗中、客室乗務員にパワハラを行うだけでなく航空機をゲートに引き返させるという事件。
まるで韓ドラに出てくる財閥の子女、悪役モデルは現実に存在するのだ。
韓国の女性映画監督,チョン・ジュリ氏のあしたの少女を見に行ってきた。
主人公の女の子は高校からあっせんされた就職先のコールセンターで実習生として卒業前に働き始める。
私も派遣社員でコールセンターに務めたことがあるので、その精神的な負荷を思い出してしまった。
コールセンターに問い合わせをしてくる多数の個人客は大体が苦情を帯びており、もしその苦情が不当なものであっても顧客を決して怒らせたりしてはいけない。
そのうえに理不尽なのが会社側が従業員を守るというより、まるで全ての非がオペレーターにあるような、トカゲのしっぽ切りの態度なのだ。
そして難くせをつけて実習生を安く使う。どこかの国も外国人実習生の奴隷化が問題になっている。
周りの誰もが無関心で、味方になってくれない主人公の女の子の心の荒廃ぶりが痛ましく、あのころの私とかぶるような身につまされる気持ちで観ていた。
最近のコールセンターは問題意識の高まりもあってか、通話内容をレコーディングするようになってきた。何か問題が起きたときには証拠検証づくりはできるようになってきたようだ。ピウプより。