片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

タッジオを見つめるアッシェンバッハ

ピラティスのインストラクターの方たちは20代から30代。若くて綺麗な女性ばかり。少女漫画の主人公になってもいいくらいお花のオーラを振りまいている。今日のクラスは22歳になったばかりの方が担当で落ち着いたインストラクションで、成熟した大人らしい会話のできる人。でもチラッと少女らしい一片が見えたりして可愛いなと思う。私がそのくらいの頃はもっともっと阿保っぽくて気もきかずぼうっとしていたし、化粧も下手だし、ムダ毛だらけで、そのころネイルやまつエクもまつパーもないし、路傍の石みたいな乙女だった。しかも自覚がないときている。もう少しは自分の美を磨くことに関心を持てなかったのだろうか?実際そのころは絵を描くことお金を稼ぐことで頭がいっぱいであったので恋愛だの色気だのは最果ての地であった。彼女たちを見ていると明るく楽ししい気持ちになってくる。わたしはベニスに死すのタッジオを見つめるアッシェンバッハみたいになっちゃったのかしら。

かつての職場は男組の職場で私一人が女性であった。しかも私はオス化してしまいオジサン扱いであったため、女性の華やかさからは程遠い環境だった。ピウプより。