片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

社会に出るためのOS

昔昔、大学受験に落ち、早く自立して社会に出て働くことに道を切り替えた。

親は放任主義でとにかく自立してくれれば良しという考えだったので、まずはお金を蓄えることから始めることが第一優先だった。

しかし美術高校卒業あたりでいきなりの就職活動ではなんの戦略もなく、4月頃のんびり、のこのこ就職活動するような輩を敢えて雇ってくれるような奇特な会社は当然なかった。

応募すれど応募すれど何処からもお声などかるはずもなく、ああなんと潰しの利かない人間であろうかとしみじみ打ちひしがれたあの頃。

仕切り直して、アルバイトをいくつか掛け持ちでやることにした。

バイトなら若けりゃ即日雇ってもらえる。

それでも基礎的な社会の掟が何たるかを知らず、なまじ芸術など学んで自由に伸び伸びしてしまったのが仇となり、よく怒られた。

今考えてみれば全く子供丸出しのドン臭い働き手の面倒を辛抱強く見てもらえたのだ、とずいぶん時が経ってから感謝した。

お茶の入れ方、出し方、挨拶やら、職場の洋服のTPO、職場の上下関係礼儀などなど。

社会に出るためのオペレーティングシステムを。

 

 

運がよかったとしか思えないくらい、何も知らずに何も考えずに破れかぶれで社会デビューした阿保な子供だった。

今の若い新卒の方たちは私の数万倍社会への知識や浸透率が高い。ピウプより。