今思えば、無鉄砲な旅をしたものだと思う。
アメリカをグレイハウンド(長距離バス)の乗り放題で1周したのは
20代の半ばぐらいだった。
アメリカ合衆国の長距離バスのネットワークはとてつもない路線数、
隅々まで行き届いていて、バックパッカーに欠かせない移動手段。
長距離なので5時間、6時間と荒野を走る。
乗り継ぎで中継地で次のバスまでまた6時間も待つとか、昼出発で夜中の到着とか、
ほんと気長な旅でもある。
お金に余裕のある人が使う交通手段でないので、
途中休憩地点で同乗していた前の席の人が消えたとか、(犯罪者だった!)
夜間移動の際、乗客の若者がハイになってて、運転手に降ろすぞ!と注意されたり、
バスのドライバーも屈強で度胸がないと務まらない。
目的のカールスバット・ケイブ(洞窟)という国立公園まで、あと一歩というところで
最終停留所になってしまい、ここから先はヒッチハイクしなければならなくなった。
丁度よく停留所前に商店が並び、警備員が駐車場を仕切っており、
その警備員のオジサンに相談し、駐車する人と私の仲介をしてもらった。
運よくカールスバット・ケイブに行く夫婦連れにお願いし同乗させてもらえた。
流れている車をヒッチするのではなく、
止まっている車に交渉するのは安全性が高い。
誠にありがたいことだ、見ず知らずの私を乗せてくれて。
ここでひとつ面白いトークを披露しなければ、あまりに図々しすぎるので、
私がどこからきて、何を見たくてここまで来たのか、次はどこへ行くのか
そんなことを話しながら到着できた。
さて、洞窟に入るぞ、帰りは、、、また帰るその時に考えよう。
あなたともバックパッカーで一緒したかったけど、
バックパッカーって一人旅が基本かな。
疲れたら休み、お腹が減れば食べ、計画はあって無いようなもの。
もう今更バックパッカーって年齢でも無いしね。ピウプより。