片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

物語を見つける旅⑩

西大門刑務所歴史観をでる。

この場所では日本人であることが息苦しさを感じるのは自分の脳が作り出した幻想であると解ってはいても身体的に反応してしまう。

刑務所の外に出ると保釈されて自由になったような解放感だ。

韓国ドラマの釈放シーンで出所の出迎に必ず豆腐を持ってきて食べさせていたのを思い起こす。

 

この歴史観近くに霊泉市場という古い在来市場があってそこを通ってみる。

地元の人が買い物をする小さな市場で個人商店の商店街のような、なんとも昭和の商店街のようなノスタルジーがある。

クァベギという揚げパンに人気があり、列をなして求めるひとがいた。

何の変哲もない、ただ揚げて砂糖をまぶしただけのパンなのだが、あの狭い店頭で調理する匂いや市場の活気のマジックによる訴求力が強い。

豚足屋さんは豚足専門で飴色に輝く豚足が店頭にズラリと並んでいる。脂身の少ない、ゼラチン質と締まった赤身肉のスライスで2~3枚だけ食べてみたいのだけれど売っているのはてんこ盛りのパック。

ここでとびっきりのオカズを沢山買い込んでこのまま日本に持って帰り、ごはんと一緒に食べたい。

 

韓国のお惣菜はとても手が込んでいる。豚足などは一足だけ作ることはできないし、大量に作らなければ美味しくない。ピウプより。