子供の頃、ハッピーエンドで終わる話よりも、悲しい最期の話のほうがいつまでも心に残った。
例えばフランダースの犬は典型的だ。
主人公のネロ少年は最後の最後まで上手く行かない。色々な人たちの手助けがあるのだが、人生が上向くためにはいつも、もう一つ決めてに欠けてしまう。
それでも最後まで絵を描くことと諦めずに頑張るネロ少年のいじらしさがこの物語の主題で、最後はとうとう憧れのまだ見ぬ絵画の前で命尽きてしまう。
それでもいつもそばから最後まで離れない犬のパトラッシュが救いだ。
本当に悲しすぎる。子供にとってもこんなに報われない話ってなくて、悲しい話トップ3に入ってしまう。
ごんぎつねも悲しい。新見南吉先生のお話。
思いやりとは何か?いたずらなゴンだが悪気はなくておじいさんに対する愛情は純粋だった。
思いのすれ違いが悲劇になってしまう、ロミオとジュリエットのような悲劇。悲しい話トップ3に入る。
物語に登場する中で一番悲しいかったのは燕だ。王子様の手助けの為に最後の最後まで頑張って南の国へ渡るタイミングを逃して命を落としてしまった。
それでもパトラッシュと同様に王子様と明るいところへ上って行ったのが救い。
どのお話もエンディングは華やかではなく寂しさと悲しさだけれど何かキラキラした物が残るような、美しいお話。
星の王子さまもよいお話だった。昔フランスのお札、フランが星の王子様だったのが思い出される。ピウプより。