片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

赤いライダーズジャケット

18歳の時に車の免許を取った。

あの頃の教習所ではマニュアルの車しかなかった。

車の運転がしたかった訳でもなく、自動車が好きだった訳でもなく、友人に誘われただけで教習所に通うことにしただけだった。

車には全く興味もなく、車が動く原理も知らなければ、操作に対する感覚も全くゼロの状態なので、教習所の教官にはいつもボロクソに怒られていた。

教官は厳しく、厳しいだけでなく今だったらパワハラじみた教え方をしていたように思う。

車の運転がしたくてウズウズして18になって即教習所に行くような人は免許を取る前から運転の仕方から操作の仕組みも知っていて運転感覚が下ごしらえされている。

筆記試験の日、隣に座っていた年上女性が緊張気味の私に声をかけてくれた。

その女性の真っ赤なライダースジャケットがよく似合ってカッコ良く、私もすぐにまねして似たような革ジャンを買ったのを覚えている。

あの素敵な人はバイクの免許を取りに来ていたのだろうか?ツーリングとかアウトドアとか何か車に纏わる目的のある人だったに違いない。

 

郊外に住めば買い物や送り迎えなど車は目的というより生活の必需になるのだろう。ピウプより。