親戚の中に変わり者扱いされていた伯父さんがいた。
兄弟達はウンザリしながらも何かと伯父さんの心配をして目をかけていた。
伯父さんは子供が大好きで一緒に遊んだり、子供のためにお菓子を買ったり、花火を買ったり、いつも子供を喜ばせようとしていた。
父が子供の頃は父をかわいがり、私が子供の頃は私とよく遊んでくれたし近所の子供達とも遊んでいた。
伯父さん夫婦には子供がいなかった。
絵をかくのも字を書くのも上手で大好きな伯父で子供の絵もたくさん描いていた。
伯父さんはあらゆる宗教が大っ嫌いだった。
昔、鳥居の絵を描いた年賀状を送ったらカンカンに怒ってこんなもの送ってくるな!と電話してきた。
伯父さんは宗教絡みのお話や関連グッズのプレゼントはご法度なのだ。
正直すぎてなんでも自分の感想を率直に言ってしまうので大人の人間関係はいつも失敗だらけで、お勤めの仕事はうまくいかないようだった。
それでも落ち込むこともないし明るく呑気で山で採集した可愛い野草を植木鉢で育てたり、カラオケで美声を披露したり、楷書のように正確で美しい絵を沢山のこした。
子供たちにはいつも大人気の伯父さんだった。
私と伯父の共通項は絵を描くことと、それと私も少しアウトローな人生の歩き方をしていたところだろうか。ピウプより。