今年最後の坐禅を組んだ。
12月朝の5時はまだ暗く、お寺本堂の明かりがほのかに柔らかく見える。
坐禅に向かう人たちが次次と本堂に吸い込まれていく。
今日の坐禅はご本尊の真ん前、アリーナ席に座ることができた。
薄暗いけれど蝋燭の光が集中力を高めてくれる。
12月8日は修行を終えて衰弱した体で山から下りて里で悟りを開いた日。
本堂の掛け軸はボロボロの衣をまとって、ガリガリに痩せたお釈迦様の図なので命からがら山から下りてきた時のお釈迦様だろう。
そのあと里に下りてスジャータさんという人にミルクのおかゆを頂いたという。
このお寺は空調管理が行き届き堂内は温かく、埃一つなく清められている。
着心地がよく軽くて温かい服を着て十分な食事も取って私はここで坐禅を組んでいる。
お釈迦様は衰弱しきって乞食のような格好で山から下りてこられたというのに、私どもは快適で安全な環境に守られて坐しているのが恥ずかしい。
それでもこうやって何不自由なく坐禅が毎月できるのは有難く、この日を楽しみにしている。
このところ坐禅では深く息を吸うこと吐くことに集中している。そうするとあっという間に坐禅が終わる。ピウプより。