片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

自分を取り戻す

遅めの昼ご飯を食べながら、ギルバート・ブレイプを見る。ジョニー・ディツプが20代の頃だけれど印象はさほど変わらない。レオナルド・ディカプリオは子役と言っていい年齢だったので相当古い映画なのだなと気づいた。主人公のギルバードは今でいうところのヤングケアラーという葛藤の多い役。ヤングケアラーは一つの問題だけでなく、複数の問題が絡みあった現状を辛うじて維持するのに精一杯。障害者の弟の世話が中心で収入を得る仕事も限られている。母親の介護や他の家族の為に家計のやり繰りに腐心する毎日。ここのところ立て続けしみじみ切なくなる主人公の映画ばかり観ている。家族との愛情愛着の切ない関係、自分を犠牲にしていると思いたくないけれど、ここから逃げ出したいという自我。家族を見捨てることができないし、そうすれば一番大切なものを全てを失ってしまいそうだ。それでも確実にその終わりは来るのだ。終わった後は安心したような空虚に寂しいような、行雲水流。そこからまた自分を取り戻し始めることができるのだ。

私も母が亡くなったとき、何か自分の一部も無くなってしまったように感じた。それは自分を取り戻すための空間なのかもしれない。今日も良い1日になるだろう。ピウプより。