東京江戸たてもの園に行ってきた。
午後の3時に公園入口に待ち合わせをしたけれど今日の寒さは堪える。
たてもの園には近代日本の住宅や店舗が集められていて家屋の中に入ることもできる。
よくこれだけの建物を移築できたものだと思うぐらい沢山の古い建物が庭付きで美しく維持されている。
今日は日が暮れてから建物に灯がともるライトアップのイベントがあり、農家の囲炉裏では火を入れて温かな景色を作り出していた。
周りは広い雑木林の公園にかこまれているので日が落ちる前から段々暗くなってくる。
まるでシュールレアリスムのマルグリットの絵のように暗闇のなかにぽっかりと家の灯が浮かび上がる。
商店街のように荒物屋や酒屋、文具屋 そしてお風呂屋の子宝湯、それと旅籠やまであって暗闇の中から静かに柔らかい燈火を放っている。
昔の暖房器具は囲炉裏端と火鉢ぐらいしかないし、着るものも綿入れぐらいで寒さをしのぐしかないだろう。
ヒートテックもないし、建築素材の密閉性も低いし、木と紙と土で出来ているような建物なのだから冬は今に比べて大変であったろうと思う。
全てを明るくしてしまうのではなく暗さの中の明かりは神秘的で心が安らぐ。ピウプより。