片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

深い観察をすること

10年前だったか、総合診療医ドクターGというNHKのバラエティー番組を楽しみにしていた。

番組は実際起こった症例を元に作られた再現ドラマから始まる。この難しい症例を突き止めたドクターがファシリテーターとなって、ゲストの研修医たちと症例を一から検討して病名もしくは症状を突き止めていく。

総合診療医は患者の家族病歴や会社の仕事や食生活、習慣などを問診して病名を絞り込む。

症状から考えられる様々な病名を並べていくのだが、再現ドラマの一場面で思わぬ大きなヒントとなる要因を発見するところが面白い。

再現ドラマは診察室に患者が入るところから始まる。ドクターは診察室に入る患者の歩き方、顔色、体全体を観察している。

そして問診も多岐にわたる内容で、なぜそのような質問をするのか不思議に思えるのだがそれが重要な因子を見つけるための鍵になっている。

お医者様は誰もがドクタージェネラル=総合診療医であってほしいと思う。

病院をあちらこちらたらい回しされるような病気がある。

というより各専門科が立て割りなのが問題だ。

病名がわかるまで不安な気持ちで、治療方法が見つかりそうな科を患者が探すのは不条理で酷な話だ。

体のデータを機器で調べる前に深い問診と触診とで辺りをつけていく総合診療医は理想的な医療だ。

そしてたとえ患者になってもドクターにすべてお任せするのではなく、自分の体の内部感覚と違和感を伝えられるよう自分自身の観察も積極的になるべきだ。ピウプより。