片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

コロンボ老婦人の困りごと

正しいことばかり言ってくる人は信用できない。

子供の頃正しいことだけが正しいということを言ってくる人は気味が悪かった。

学級委員とか保健係とか人をジャッジする権利があると勘違いしてしまうような子。

大人でも硬直化した分別をする人、正しいこと以外は認めない、それは違反だからと。

むしろルールー外のことをして物事を丸く収める人のほうが信用できる。

映画ゴッド・ファーザーで好きな場面がある。

ゴッド・ファーザーの近所に住む老女の大家が家賃の法外な値上げをしたり、飼っている犬を捨てろだの強硬な手段で彼女を追い出そうとしている。

彼女は近所のコミュニティーを離れるのも犬を手放すのも家賃も払うこともできない。

老女がゴッド・ファーザーにこの困りごと相談すると彼は大家を説得しに行く。

値上げ分の家賃も自分が払い続け、犬を追い出すことも自分が約束すると言っても、大家はけんもほろろに目もくれない。

ポケットに前払い家賃のお金をねじ込んで、この近所の人たちに私がどんなに信用に値する人間であるかを聞いてください、と言って離れる。

数日後その大家はびくびくしながらコルレオーネの事務所を訪ねて前払い家賃を返し、自らその老女の家賃の値下げと犬といつまでもいてほしいと依頼しにくるのだ。

ゴッドファーザーの合法ではないデモーニッシュな正義。

 



映画ゴッドファーザーで好きなのはパート2のロバートデニーロ。ピウプより。