アクセサリーボックスに思い出深いネックレスを見つけた。貴金属はあまり着けないので、自分で買うというより母より譲り受けたものや贈り物がほとんどだ。いくつかのネックレスは友人のお母さまから頂いた美しくて珍しくて見るだけでワクワクするネックレス。高校生の時に貰った、多分これは七宝焼きでハンドメイドのペンダントトップ。ビビットな色の小さなステンドグラスのように見える。もうひとつスペイン辺りの工芸品ではないかと思う象嵌風彫金の天使のネックレス。繊細な彫りと天使の形に洗練されたセンスを感じる。どんなTPOにも、と言葉を添えてティファニーのビーンズとイニシャル。
贈り物選びは難しい。どうしたら驚きのある思いがけないプレゼントができるのか、贈る人の欲しい物はどんなものなのか、トランプの神経衰弱ゲームのようだ。そのおばさまはプレゼント・マスターでプレゼントの選びから渡すときのタイミングといい、大いに人を喜ばせてくれる。人を喜ばせるのが好きで、また買い物も好きで商品を見る目が幅広くアンテナが鋭い。流行や自分の好きなものばかり見るのではなく、これはあの方に、あの子に、この子に、と心にとめた人のことを思い浮かべて買い物をされるのだろう。その創造的な思いやりが彼女が選ぶ贈り物に価値をつけている。おばさまのようにクリエイティブなショッピングができる人を私はまだ知らない。
おばさまから頂いたアクセサリーは私の物語の一部。ピウプより。
