片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

ターを観て思い出したこと

TARという作品を映画館へ観に行った。芸術的天才でもあり成功もして権威を持つひとは狂気の沙汰である。その自分の持つ狂気をコントロールできなければ奈落へ落ちてしまうのだということをケイト・ブランシェットがその狂気を演じた。狂気とは悪意でもあり,人を陥れる力でもある。権威のある人が無意識に加害者になるパターンで現代社会ではSNSなどで告発されるようになった。

小学生の頃、あの先生○○ちゃんを贔屓しているよね、なんてよくあった。上下関係のある間柄での発言は決して公平ではない。意識的に公平であろうと、フラットな関係であろうとする先生は稀だ。たぶん教育者になるために、公平さを学ぶような機会はないのではないだろうか?先生は安全地帯を確保していても、生徒は安全地帯にいつもいられるとは限らない。映画を観ながらそんな先生にビクビクしていた子供の頃のことを思い出した。

経営者、教師、トップに立つ人は、リーダーシップを取るのに強引に牽引しなければ成りたたない状況というのはある。それでもそんな権力者も私情と我欲のコントロールが出来なくなれば破滅の坂を転がってゆく。

 

 

最後底辺に落ち切った主人公は驚異のデモーニッシュな力で奈落から這い上がろうとする。ピウプより。