昔々桜貝の落ちている海岸の近くに友達が住んでいて沢山の桜貝を収穫した。少女らしい宝探し。女性にはそんな宝探しのココロを持っていると思う。貝殻だけでなく波が洗って丸くなったガラスやら流木やら。綺麗なリボンや包み紙は取っておいたりしたものだ。
先日合田佐和子さんの展覧会に行った。往年のハリウッドスターの肖像画を美しい悪夢かこの世ではない何か別の世界のような表現で描かれている。初期の頃はオブジェや立体の作品がメインで面白い素材が蜘蛛の巣に絡められたような作品。作品の中に少女のころに集中した宝探しを思い出した。何か砂浜にキラッと光るものを見つけたときどんな美しいものが落ちているのかドキドキしながらそこへ近づいていくような。合田さんもきっとそんな不思議な少女のコレクションをしてきたのだろう。あのオイルペインティングの耽美的な世界も何か美しいものを写真やフィルムから吸い取り、拾ったのだろう。
感覚の持続は集中力を要する。味覚・視覚・聴覚のためサプリで亜鉛を飲んでいる。ピウプより。
