片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

或る一日

懐かしい街を歩いた。高校の同級生であったあなたの住んでいた街。何度遊びにいったことだろう。あなたの家までの道は覚えている。もうあなたのお家はなくなっているのだけれど。道に面した商店や町の雰囲気があの時のまま変わらないような街でノスタルジーに浸ってしまった。

今日ここにきたのはミニシアターで映画を見るため。東京に住んでいてほんどうに良かったと思うことの一つに興行、イベントが東京に真っ先に来ることだろうか。それだけ様々な施設が多く、美術にしても演劇にしても映画にしてもコンサートにしても最新でもあり、レアでニッチなイベントにも行くことができること。これが地方であればそう簡単にはいかないだろう。

映画は香港では上映できないという”少年たちの時代革命”。初日だったので監督さんと主演の俳優さんのトークショウもあって熱気があった。エンターテイメントの商用映画ではなく、香港の若い人たちのメッセージが鮮明に伝わってくる。表面的には何も変わっていない香港だけれど日常の中では監視される社会が強まってきているようだ。それは視ることことはできない。

部活の先輩の家にも遊びに行ったっけ。先輩の家までの道は忘れてしまった。商店街の近くだったような、ぼんやりとした記憶だけが残っている。ピウプより。