片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

おじいちゃんと話す。

母方の祖父は新し物好きで、人を喜ばせたり驚かせたりするのが好きな人だった。手先も器用で竹細工やちょっとした木工細工や、植木の苗を育てたり、家庭菜園で自給自足したり。結城紬の織元をしていたので柄の設計や染色前の下処理など工法の工夫を発明したりするのも得意であった。

孫が次々生まれれば家の敷地内に鉄棒、ブランコや砂場を作った。お盆に遊びに行けば私たちのために竹馬や竹とんぼ、ポックリなど作っておいてくれた。酒飲みの婿殿のために田川でドジョウをとってごぼうと甘辛く煮て卵でとじる、柳川をふるまった。マメなもてなしをするおじいちゃん。

友達をつくるのも、おしゃべりをするのも好きだったけれど、おじいちゃんの話は紆余曲折、とっても遠回りしてからの結論なので閉口してしまったけど。でも今、もしおじいちゃんに会えたならその時話していたよりももっと面白い会話ができるのではないかな、と何時も思う。ふっとおじいちゃんのことを思い出すのは私の中におじいちゃんのような行動や思考が出てくる時だ。

もう田舎は縁遠くなってしまったけれど思い出を従妹と話して盛り上がることがあると嬉しい。ピウプより。