片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

住宅地のジャングル

散歩がてら近くの住宅街をあるく。ふと違和感を感じる。いつもあったはずの一軒家が更地になっている。いつの間に?古い一軒家がひとつ、ふたつ、とここ数年のうち更地になっていく。元はお屋敷という言葉にふさわしいような太い松の木が庭にあるような、敷地の広い家は更地になると不動産会社による分譲の建売住宅になる。敷地に幾つものお揃い住宅が建てられる。

雨戸の閉まった家もチラホラ見られて、夕方1階に明かりが灯る。多分ご老人だけのお住まいであろう。一つの区域で雨戸のしまっているのが多いのは、きっと居住者がほぼ同時代に購入し、また同じような年齢層の方たちなのだろう。

戸建て管理は手間が掛かる。庭木の管理や掃除、防犯対策などなど。老人が一人やりくりするのは限界があるだろう。雨戸を閉めるのは、開けたり閉めたりできなくなること、埃が家に入らず掃除も節約できるだろう。使わない部屋もあるだろう。そして庭の木も植栽に入ることもなく、ジャングル化していく。鬱蒼とした緑に囲まれた家を見るとこれは空き家かどうか。玄関門扉に蜘蛛の巣が張っていたらもう誰も住んでいないだろう。

 

空き巣狙いの散歩みたいで悪趣味かしら?何故かジャングル化した家が好きだ。緑が家を侵食していくような、カンボジアシェリムアップのタ・プロームみたいな感じで。ピウプより。