紙が好きで、紙工房で見習いをやっていたこと
がある。
NYのチャイナタウン近くに縫製工場が集まって
いる地帯があつて、そのあたりにあった
紙工房=ペーパー・ミルだった。
紙を主体としたアーティストのサポートや、
工房の貸し出し、注文を受けて作る紙、繊維の
リサイクルなど多岐に渡る面白い取り組みが
あった。
縫製工場から出た裁断生地の余りなどを原料に
パルプをつくる。
綿やリネンなどが中心だったように思う。
見習いは金銭的報酬は無いが、お手伝いしなが
らの技術体験、しばらくすると、自分の作品を
作る時間とスペース材料を与えてもらえた。
紙漉きは熟練技術がないと、商品になるような
ものはできないが、自分勝手に遊ぶように作る
紙は楽しくて楽しくて色々やりたい放題。
見習いの分際で遊びすぎていい加減にしなさい
と怒られてしまった。
紙の美しさは、どうやって表現すればよいだろ
うか?
白の美しさ、というべきか、無の美しさという
べきか、触感の美しさ、織られていない繊維の
優しい絡まりがミニマムアートのような
美しさ。
水彩画を描くときに必ずどこかに、紙の白さを
残したくなる。
全部塗りつぶさずぽっかりと紙の白さを残すの
だ。
紙の美しさを留めるために。
店によく紙を買いに行ったね。
白い紙も微妙な色があって迷う。でもワクワク
を楽しみながら迷う。
それが画学生のワクワクショッピング。
ピウプより。