ルキノ・ヴィスコンティの作品は、絢爛豪華。
本物の城、国宝のような家具、食器、衣装そして、美神のような俳優陣。
シルビア・マンガーノ
たぐいまれなる、美貌、格調、ヴィーナス、アフロディーテ。
どこから見ても完璧な彫像のよう。
ヴィスコンティの作品を観るのに気軽な気持ちで見ることはできない。
作品の長さ、そして結末の暗さと狂おしさ。
それを覚悟して決めてかからなければお尻の痛み、集中力の消耗に負けてしまう。
それでも何故引き付けられるのか?
過剰な美、雪崩のような美、おぞましいほどのナルシズム、醜悪なほど
の耽美主義、すべてが調和して、トラウマとも陶酔ともいえるような、
圧倒的な印象をもって深い残像がずっと心に残るのだ。
ルードヴィヒ神々の黄昏(邦題)は4時間という長さで、この歴史的時代劇
を見終わった後は強烈な完璧主義的美意識でヘトヘトになり、
頭も飽和状態になって、もぬけの殻と化した。
次は見ることができるだろうか、体力的に。
如何、あなたは御覧になったかしら?
映画一つみるのも体力気力、年齢にあった感動の旬というのもあるんだね。
お芝居みにいこうよ、今のうちに。ピウプより。