初めての海外はニューヨーク。
パッケージツアーに入らず、度胸試しに一人で、
チャレンジしてみることにした。
とにかく、当時はパスポートとビザを取るところから。
そして出国手続き、入国手続き。
JFK空港からタクシーでマンハッタンの42丁目に降りるなんて、
いかにも、どん臭さ丸出しで。
街の喧噪や乗馬した警官などを見てワクワク度がMAXだった。
今思えばかわいい田舎の子ねずみ。
ライ麦畑で捕まえて に出てくる自然博物館の
インデアンがマンハッタンを売却するシーンの
インスタレーションが見たくて、
地下鉄に乗ってみたくて、
セントラルパークを隅々散歩したくて、
ただただ街を歩きまわりたくて。
エンパイヤステートビルディングとか
自由の女神とか
5番街とか
観光名所は行きたいなんて全然思わない。
初めて本当のジューイッシュに会って
宇宙人を見たような不思議さ。
同じ空間で別世界に生きる人たち。
汚くて臭い地下鉄は、
チャイナタウン
ギリシャ移民の人たちが暮らすエリア
ロシア移民の人たちが暮らすところ
イタリア移民の人が多いエリア
ポーランドの移民の人たちの住宅街、
みんな同胞同士がくっ付いて暮らしている。
よ~し!次回はここで暮らしてみるぞ、と心に誓った。
その何年後か、暮らし始めることにしたのだった。
あなたが来てくれた時、充分にお世話できずごめんね。
頑張っていたけど、お金の余裕のなさが
心の余裕のなさになっていた。
そんな自分がいじましく、恥ずかしい限りよ。
今の自分が昔の自分に仕送りしてやりたいくらい。
ピウプより