伯母さんに子供の頃の思い出を聞いた。
叔母さんと父とお祖母ちゃんとで暮らしは
戦争の空襲から逃げたり、不足の食糧を調達したりと、
とにかく生き延びること、
食べるものをあの手この手で確保することが中心の毎日であったらしい。
やり繰りその1:配給では均等に品目を得ていたが、その中でも
たばこ・酒は必要でなかった。
そのため、それらは食べものに交換するのにはとっても役に立った。
やり繰りその2:お祖母ちゃんの着物はすべて食べ物に交換してしまった。
そのためお祖母ちゃんの箪笥はすっからかんで、
お祖母ちゃんの着物は着た切り雀の一着になってしまった。
たまに手に入る卵はとても嬉しく、お味噌汁に落として白身からゆっくりと
味わったので、今でもお味噌汁に卵を落とすとその時のことを思い出すそう。
空襲警報が鳴ると叔母ちゃんはこうもり傘を5本ぐらいもって(?)
父は位牌を風呂敷に包んで
お祖母ちゃんは米の入った袋を首にかけて
近くの神社裏の崖から逃げた。
空襲では幸い家は焼けずに済んだが周りは焼けてしまった。
非現実的で不思議な時代、
ただお腹を空かして、お腹を満たすために暮らしていた。
それでも彼等は生き延びて、今溢れて捨てるほどの食糧に囲まれている。
叔母ちゃんが居る間に色々聞いておこう、もう叔母ちゃんしか、
その時代を語れる人がいないから。
イマジネーション、それが必要。
自分とは違う生き方をした人たちの物語を知るためには。
わたしの知らないあなたの物語、いつかどこかで聞きたいな。
ピウプより。