片道書簡のラブレター

大切な人を思い浮かべながら手紙を書きます。

ルノアールと喫茶店とカレンダー

オーギュスト・ルノアール 私とルノアールの出会いは

城南信用金庫のカレンダーだったような気がする。

 

多分1970~80年代あたり、日本の銀行は年始にカレンダーを

配るのが慣習だった。

その定番中の定番がルノアールの青いリボンを付けた少女の

肖像画

毎年ルノアール作品をカレンダーに選ぶという惰性の

キュレーティングのお陰でルノアールアレルギーになり、

ルノアール思い出すと大人の喫茶店かカレンダーかという

連想しかできなかった。

 

あの時代、ルノアール作品を大量印刷をし、作品の知名度

上がったかもしれないが、陳腐化させてしまった。。

私には視界にはいりやすい玄関・応接室にそんなカレンダー

を見つけると美をとらえる心が萎え退化していくように感じた。

 

ルノアールさんに日本人として誠に申し訳ない。

お詫び申し上げたい。

本物の作品さえあれば、そしてそれらを飾るに値すべき空間と環境が

揃ってこそなんだが。。

ちなみに肖像画のお嬢さんの名前は

イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢というらしい。

 

あなたとアトリエでターペンタインの匂いに包まれながら

セザンヌの構図について学び、肉まんを食べながら語りあったね。

竹馬ならぬ絵筆の友よ、また会ってルノアールのことなんか

話したいな。 ピウプより